続 本日のあり得ないこと

 私の地区は、火曜日と木曜日が燃えるゴミの日になっている。
 月曜日に韮を食べ、残りの生ゴミが、日中の暑さも手伝って、エモイワレヌ異臭を放っていたため、月曜日の夜中に家中の燃えるゴミをまとめ、朝一で収集所に出すため玄関先に出しておいた。
 朝早く、張り切って起きた。
 まとわり付いて作業を阻止する娘も、まだ夢の中。
 心軽く、玄関のドアを開けると、黒い影が二つ、飛び退るのが目の端に見えた。
 『あ、カラス。』と思う間もなく、玄関先のコンクリートに目を落とした私に、その光景は飛び込んできた。
 燃えるゴミの袋が、無残に突かれ、引き裂かれ、生ゴミが散乱し、韮と昨夜のデザートだったイチゴが、異臭をはなっていた。
 あざ笑うかのように、数メートル先をふわふわと飛び退る真黒いカラス二羽。まだ、私の隙をついて、餌を突こうと狙っている様子。
 ご近所が起きる前にと、急ぎ素手で散乱物を拾う私。
 情けなかあ〜。そして、手が臭い臭い。
 本日のあり得ないこと・・・。