しろ

ほうっとはいた息の白さ。
夜の道を外灯が照らしている。


ツカツカと、靴の音。
去年、探して探して、お気に入りを
かったんだっけ。
こげ茶のハーフブーツ。


帰り道、冬空に月の浮かぶ。


手を伸ばして、時々確かめる。
空の高さ。
私は、様々のことを忘れていくけれど、
空は変わらず、そこにあるのだに。


冬の夜。今度は、大切な人と歩こう。