師走
師走には、師も走るってぐらいなので、
気ぜわしいのは、春の陽気を迎え入れる前、
陰の気が活動しているからだってのは、陰陽の考え方らしい。
確かに、かつて、31日から1日にかけてを、京都の清水寺で
迎えたとき、東山の向こうから、清涼な新しい気がやってくるのが
ありありとわかった。
ということで、長年パソコン台と化していたコタツの
コードを探すも見つからず。また、布団へと逆戻りの、安穏に身を
任せてみる。
昔、体がでかいくせに「ちび」と命名した雑種犬を飼っていた。
幼い私は、ワンちゃんが好きで好きでたまらなかたのに、彼にとっては
自分より後に生まれた私は、単なる子分でしかなく、よくほえたり、噛み付いたりした。
それでも私は、ちびが好きで、何かプレゼントをあげたくて
石をひろってきては、ちびにあげていた。
ほえられるので近づけないから、遠くからほおったりして。
今にしておもえば、石をひろってきては、笑顔で投げつけてくる
私を、ちびはさぞや怖かったのに違いない。
その後、ちびは道端のう○こを食べてしまい、肺に虫がたまって死んでしまった。
ああ、ちび、時々思い出すわが愛犬。君は私の顔に噛み付いた、唯一の
犬。私のおでことあごに歯型を残し、天国へ行ってしまった。
昨日、NPOのあやかちゃんとご飯食べていて、彼女の輪郭に、ふとちびの
輪郭が重なった気がした。だって、犬顔なんだものあやかちゃん。
なんじゃそりゃですな。